あいつがいない世界で。
あいつがいない世界で。

一ヶ月なんて、そう長いものではない。


三月が終われば、四月が来て、四月が終われば五月が来る。

当たり前みたいに、時間が流れて、どんなに願ったって、その流れを止めてくれることなんてない。


思い出もその時の気持ちもいつかは風化して、その時の気持ちなんて忘れてしまう。

その時の気持ちをどんなに覚えていたくたって、時間が進む限り風化していく。




けれど、時間は止まることも、巻き戻されることもないから。


だから、私はあいつがいない世界でも普通に生きていくのだろう。




〖あいつがいない世界で。〗


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