マシュマロベイビー



バリ。


コウタが、2個目のおにぎりを開けた。



「で?」


今度は純の右側。



純の背中に顎乗せてる奏に言った。



「奏ちゃんはどったの?ケンカ?」




「紅葉がやらしてくんない」




口を尖らせたまま言う奏。



「は?



あれ?でももうやったんじゃなかった?」




モグモグ。




コウタが言うと、




コクン。奏がうなずいて




「でも、そんな感じて、



付き合う前にやっちゃったから。



ちゃんと、



お互い知って、付き合って?



からにしたいんだと」



遠い目の奏。



「で?


奏ちゃんは大人しくそれを待つと?」





コウタが言う。




奏のことだから。



待つわけねえ。やるに決まってんだろ。




って答えると思いきや。




「……」こちらも溜めた後、



「しやーねーだろ。



アイツと以外やりたくねーし。



アイツがしたくないことはしたくねーし」



奥歯噛み締めて



「ガルル。」こちらも…



獣が泣いてんのか?奏。




おいおい。



おれ、今泣きそうになったけど、



コウタはモグモグしながら思う。




何こいつら。



すげえ。



なんて、感動しているコウタをよそに。



今まで、一言も、喋らなかった



純がけっこー大笑いして言った。



「お前ら、ダッセ」



ドスっ。




両側からどつかれる純。



「イッテっ。


お前らひどくね?



しばらくチェリーボーイズたち」



まだ笑いながら言う純。




「上等だよ!チェリーでいてやらあ!」



声揃える2人。




はいはい。




マジ、すげえって。おまえら




愛だな。




    ---おわり---
< 127 / 127 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

嘘つきシンデレラ

総文字数/102,272

恋愛(オフィスラブ)248ページ

表紙を見る
さよならが言えなくなるその前に

総文字数/108,816

恋愛(キケン・ダーク)124ページ

表紙を見る
恋に負けるとき

総文字数/33,080

恋愛(学園)71ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop