マシュマロベイビー
「はぁぁ?!
何なのそいつら、しかもクビって
あの店長!!
萌は何も悪くないじゃん!
だから、若業のやつら嫌いなのよ!!」
紅葉の怒り声が廊下に響く。
学校の休み時間。昨日の出来事を
紅葉に報告中。
「いや、紅葉。マヨネーズかけたのは
若業のひとじゃなくて」
言いかける萌の携帯が鳴った。
「ちょっと、待って」
「もしもし。えっ、はい。
はい!…」
携帯を、話し終えた萌が
「紅葉!」
紅葉に抱きつく。
「今の電話、店長からで
クビ取り消しって!
しかも
厨房で雇ってくれるって!」
「え?マジ?すごい!
やったじゃん!萌!」
紅葉が自分のことのように喜んでくれる。
萌は元々、人目につかなくていい
厨房で働くことを希望していた。
でも、今までは厨房の空きが無くて
入れなかったのに!
…
あ、何で、クビ取消で、
厨房に入れることになったか
聞くの忘れた…。
まあ、いっか。
「やったー。クビも無しで
これで、あの制服も
着なくて済むー♡」
「良かったねー。萌ー」
さっきまでの空気が一変したように
喜ぶ2人。