マシュマロベイビー
キミは小悪魔 アラタのほんとのとこ
若業の朝。
99%が男子校生な工業高校。
着崩した制服の群れが集まってきて
朝から、パンの匂いや
タバコの匂いも漂ってる。
ところどころ、壁や廊下は
落書きやゴミが目立つ。
そんな若業の機械科。
2年3組で
朝からお笑いの動画で
ニヤニヤ笑っている純。
机にあぐらをかいて座る
その純の背中に
ピタリ。
額をつけて微動だにしないアラタ。
そんなアラタを見ながら
ムシャムシャ。
無言で
おにぎりを食べていたコウタが言う。
「アラタ、
泣いてんの?」
「泣いてないわいっ。
お前の背中熱いんだよっ」
ベシっ。
アラタが起き上がって、
純の背中を叩く。
「イテっ」
完全に八つ当たりされる純。
「で、どうしたの?」
コウタが2個目のおにぎりを開けながら
聞いた。