幼女総長と不良たち
・・・1年前、
4校の人質を取った彼らは、手始めに私の気持ちを弄ぼうと、私に原始的なラブレターを送ってきた。
そんなアナログな好意にまんまと引っ掛かった私は、そわそわしながら1人で現地へと向かったのだ。
でも現地に到着した私は人質を見て息を呑む。
そして、ラブレターが偽物であったことに心の底から落胆した。
誰かに告白されるのなんて初めてのことだったから。
そんな私の乙女心なんて誰も気付いてないと思っていたのに・・・。
「あんたに惚れたって奴の女に手出して、わざと違う理由作ってきてんだよ!!
ルカちゃんが二度と傷つかないように皆必死こいてんだよ!!
守れなかったことを、
ずっとずっと悔いて来てんだよ!!!!」
駄目だ。
目の前が
どうしようもなく霞む───
「俺らの努力を無駄にすんなよ!!!!
もっと俺らのためにビシッと断れよ!!!!
ルカちゃんのアホ!!!!」
ごめん
四竃・・・
私が凌久を庇おうとしたのも、はっきりと断れなかったのも、
「守ってやる」の言葉が嬉しかったからなんだ。
皆がその言葉を言わないのは、きっと言えないだけで・・・
でもちゃんと影では沢山守ってくれていて、
それを素直に受け止めようとしなかった私はなんて最低なんだろう・・・。
何を不安に思っていたんだろう
何を勝手に背負い込んでいたんだろう。
無理して"総長"でいなくても、皆は一緒に居てくれるのに。
"総長"でいることなんかよりも、もっともっと大切なことがあるのに・・・・・。
ごめんね、三潴・・・
ごめんね、宗平・・・
どんな時でも私は全力で皆の味方でいなきゃいけないのに。
最低だ・・・
ほんと小さくても小さくなくても、
私は甘々でひ弱で、"身勝手な構ってちゃん"だ。
ごめんね、里桜。
怒りたくなるのも、当然だよね。