幼女総長と不良たち
「・・・ヴァンパイアである前に、皆は、私の大事な仲間でしゅ・・・!!」
「そうやって君が、みんなにいい顔しようとするから、いけないんだよ??」
「・・・ハン君は、一体何がしたいの・・・っ
ケホッ」
どっと身体から汗が吹き出し始める。
急に喉を針でつつかれたように咳込み、
流れていた涙がシーツに冷たさを持ち始め、全身が小刻みに震え出す。
言葉にしてしまった恐怖が次々と身体に異常を与え始めた。
でもハン君はそんなことはお構い無しの様子で私を見つめる。
「このまま結婚して、2人だけの時間を、過ごしていこうよ。」
「なっっ」
「子供もいらない。
誰もボクたちの間には、入らせない。」
ハン君の手が私の頬に触れる。
ビクッと身体を強張らせ、手足に力を入れると
私は固く目を瞑った。
「ボクはずっとずっと、君だけを愛しているよ。」
涙の跡を辿るように、ペロペロと私の頬を舐めていく。
泥沼に浸かっているかのような生温さが、頬から耳へと、耳から首へと伝っていく。
「なんで・・・なんで、私なの・・・」
自分のか細い声が、驚くほどに震えていた。
次はどこを噛まれるかも分からないのに、自然と理由を聞いてしまう理系女の悲しい性。