幼女総長と不良たち
「・・・理由?
・・・人を好きになるのに、理由なんているの??」
舐めるのを止め、急にまともな恋愛論を話し出すハン君。
「でも・・・「ずっとずっと」って・・・
今までに、・・・あ、会ったことなんて・・・ないはずじゃ・・・」
「会ったのは、大学で初めて、会ったよ?」
「・・・え?・・」
「その前に会ったことなんて、ないんじゃない?」
「・・・・・・」
「・・・あったっけ??」
「・・・」
駄目だ・・・話がまるで前に進まない・・・
ヤンデレで天然とか止めて欲しい。
どっちかにして欲しい!
只共通点が「狂喜の血」を持っているからだなんて、
いくら少ないとはいえ世界を見れば何万人といるはずだ。
ハン君なら「国が近いから」とか言いそうだけれど、そんな理由でここまでされるだなんて割に合わなさすぎる!
そんな理由だとしたら気が狂うあまり私の血管は破裂するだろう。
納得のいく応えが欲しい───!
「・・・ボクと伊東さんは、似てるんだよ。」
「・・・え?」
「ボクのママは、誰か分からない・・・。
パパは、いるようで、いないような人だったし。」
「・・・・・」
ハン君が私に背を向けベッドに腰を下ろすと淡々と話し始めた。
「ボクはパパに、血と、身体を売られて、育てられたんだ。」
・・・・・「狂喜の血」と、身体??
彼が座りながら自分の着ていたTシャツを脱ぎ始めた。
「っっ・・・」
その動きに思わず鎖の音を鳴らすも、直ぐにハン君の身体に目を奪われる。