幼女総長と不良たち


それから素行(そこう)の悪い赤渕高校に喧嘩を売る話しになり、夜遅くまで4人で作戦会議をした。

でも作戦会議は全く無意味なものに終わる。


織果が王手を掛けるよりも先に、四竃(しかま)一直線に狙いに行った。

俺が見た時にはすでに織果が四竃に後ろから馬乗りになり、後頭部目掛けて重い頭突きを繰り出していた。

さすが原始人。

手も足も出せなくなった四竃が降参し、素行の悪さを改めることを約束した。


そして「今日からあんたが総長だ」と言う四竃に、まんざらでもない様子の織果がドヤ顔を披露する。


頬を染め、少し照れるように皆から視線を反らす織果。

・・・その時に可愛いと思ってしまったのは俺の心の中だけに(とど)めておこう。


それから四竃も家に来て5人で一緒に闇鍋を食う羽目になった。




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