幼女総長と不良たち
「よし!!行くぞ!!」
「今すぐ行くぞ!!行ってボッコボコにしてやる!!」
「はあー喧嘩楽しみだなあ~、怪我しないようにしないとなあ~。」
・・・皆が立ち上がり、わざとらしくやる気満々な姿を私に見せつける。。
「待った!!ちょっとストップ!!」
四竃が今すぐ出陣しそうな皆を急に止めた。
「ルカちゃん!!
"狂喜の血"の力は失くなってないんすか?!
どーなんすか?!」
「え?」
「喧嘩に行く前にまずはそこを確認しとかないと!!」
「・・・・・・」
私は眉間にシワを寄せ皆を不審な目で見据えた。
皆がごくりと喉を鳴らす。
こうやって皆が喧嘩にやる気満々になる理由はよく分かっている。
もしかしたらそのためにわざと喧嘩を売られる原因を作っているのでは?と思うくらいなのだ。
皆強い。身体能力の高いヴァンパイアなのだから当たり前だ。
でも何故か皆毎回怪我を負う。
ひどいとナイフが腕に刺さったまんまとか。
それで口々にこう言うのだ。
「う"っ、隙を突かれた!」
「後ろから突然やられて!」
「目眩と頭痛と吐き気がする!」
「死にそう!!」
「「「「だから血を飲ませてくれ!」」」」
死にそうなら真っ先に病院に行け。
それで仕方無く血を与えてしまう私も私なのだけれども。
そして血を飲む時は一人ずつという暗黙のルールがあるらしい。
因みにこの皆の吸血の仕方がたまったもんじゃない!!
もう信じられないくらい恥ずかしい!!
///
●里桜は飲む量が多い(無理矢理離す)
●宗平はわざと私が痛がるように牙を立てる
●三潴は無駄にやたら舐めてくる
●四竃は飲む前に胸をやたら揉んでくる(無論はっ倒す)
私が強いから何をやってもいいと思っているのだろう、皆やりたい放題、飲みたい放題。
でもまさかこの状態の私からも飲もうと思っているだなんて、とんだ変態野郎共だ!!