幼女総長と不良たち
「駄目だ!!お前はもうお兄たんと一緒に帰るんだ!!」
「えー、あとサナダムシが出たらコンプリートなのに~。」
「それはもうメルカ◯で買え!!」
俺が買ってやったTシャツとキュロットを着た織果を抱き上げると、オタク共がしょんぼりした様子で帰って行った。
・・・怖いな日本。
二越が日本におけるロリコンの数を集計した表をラインで送ってきたが、世界で日本はロリコンの数が圧倒的に多いらしい。
武者震いがした俺は鞄を肩に掛け、織果を両手で支えた。
「・・・・なあ、俺が学校から帰るまでは外に出るなって言ったよな??」
「・・・・・・」
「マジでお前、ハンって奴にまたいつどこで襲われるか分かんねぇんだぞ。もっと危機感持てよ。」
「・・・・・ごめしゃい・・・。」
・・・そんな可愛いくヘコんだ姿を見せたって俺には通用しないぜ?
あんな監禁みたいな怖い思いをしときながら甘過ぎんだよお前は。
織果がチラッと大きな瞳で俺を見る。
「・・・・里桜を迎えに行こうと思って、来ちゃった・・・。」
ぐっっ
思わず強く抱き締めたい気持ちをぐっと堪え織果から目を離し前を見据えた。
こんな外で抱き締めたらそれこそロリコンと間違われる。