幼女総長と不良たち


テレビに気を取られていると里桜がまたもや顔も見ずに聞いてきた。


「・・・まさかと思うが、アレじゃないよな。」

「ん?アレ??」

「・・・・ヴァンパイア。」

「・・・・・」


私は教育番組の人形劇に気を取られているふりをした。


・・・・なんで分かったんだろう。


でも私がわざと無視したのは完全にバレバレだったらしい。

さっきまで顔を見なかった里桜が私の顔を覗き込んで来た。


「・・・・おい、聞いてんのか??」

「・・・・・あい?」

「なあヴァンパイアなのかってそいつ。」

「・・・・ヴァンパイアだったらなんだっていうんでしゅか?」


今度は三潴が箸を止め私の方を見た。

只でさえ数少ないヴァンパイアがまさか私の大学にもいるなんて驚きなのだろう。

私だって驚いた。


「お前そいつに騙されてるって。」

「騙されてるも何もただの友達でしゅ。」

「だからお前の血の匂いに吸い寄せられただけのヴァンパイアだっつってんだよ!」




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