幼女総長と不良たち
ありがとう、凌久。
凌久の包容力のある優しさは、全て内側から滲み出るものだったんだね。
私が初対面でも安心感を覚えたのは、凌久が最初から私を受け入れるつもりだったからだろう。
もしこのまま凌久の元に行ったら、私は凌久のことを好きになってしまうかもしれない。
でも、ごめんね。
この涙の意味は、
凌久の想いには応えられないからあふれて来たんだ。
やっぱり私は彼らの総長なんだよ。
彼らが私の居場所を作ってくれたから。
この2年間の彼らとの思い出は決してなかったことには出来ない。
例え"かなりきついこと"があったとしても、それも含めて思い出なんだよ。
凌久が"fake loser"が捨てられないように、私も"bad jorker"を捨てられない。
「ごめしゃい・・・・りく・・・。」
私は涙が流れないように仰向けになり、直ぐに眠りにつけるよう目を閉じた。
その無理に閉じた瞼に、凌久の唇がそっと触れた気がした。