諦めた心

②··日和


納骨の時の怜の言葉だけは
許せなかった。

だいたい、一華の事を
好きでもないのに
親父に気に入られたくて
付き合いも始めたようだ。

何度か、一華自身にも
「やめろ」
と、言ったが
一華は、
本当に怜が好きだったから、
聞く耳をもたなかった。


親父の納骨に問題を
起こしたくなかったが
怜から一華を取り上げ
一華を連れて母親と帰宅した。

母も親父を亡くして
悲しみもひとしおだが
やらないと行けないことが多く

親父の友人の弁護士に
相談したりしている。

一華に突っ込んできた車は
直ぐに捕まった。

携帯に着信があり
そちらに目がいったのだと
警察に話したらしい。

そんなんで·····と
思うが·····

そちらの賠償問題もあるが
こちらは、保険会社に全てを
任せている。

一華の事が気になるが
おれ自身も眠れていなかったので
ストンと眠りについてしまった。



この時を、どんなに

後から後悔したか

その時の俺は知らずに

夢の中だった。
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