諦めた心

親父を亡くし
一華も見つからず·····
母さんは、憔悴仕切っていた。

俺も院に行かないと
いけないから
空いている時間を使って
一華を探してる。

怜が何度か
話しかけて来ようとするが
俺は相手にしなかった。

院の空き時間になると
いなくなる俺を
回りも心配していたらしい。

ひと月がすぎ·····
ふた月が過ぎて行く·····

ゆかりちゃんや旭も
時間を見つけては
探してくれていた。

そんな日々····の中······

一華がいなくなって
半年が過ぎようとした·····時·····に
一本の電話があった。

それは、怜からで
出ずにいたが
何度も何度も···かかってくる。

仕方なく·····
「なんだ?
俺達に近づくなと言ったはずだ。」
と、言うと
「すまない。
直ぐに◯◯島の曽我屋診療所に
行ってみてくれ。」
と、言い出した
「断る。俺はそんな暇はない。」
と、ややあきれぎみに言うと
「日和、二度と関わらないから頼む。」
と、いつになくか弱い声で言う怜に
「だから、俺は今、そんな暇はないんだ。」
と、俺が伝えると
「きっと、お前の妹の事だ。」
と、言って電話は切れた。

「おい、怜っ、おいっ」
妹?一華か?

「母さんっ、曽我屋診療所に
いくよ。
一華の着替えとか準備して」
と、母に連絡して
自宅に戻る。

怜の電話が本当か、わからない
妹と言ったが、一華の事かも
定かではないが
行こう、と思った。

母もえっ、と言いながら
俺が冗談とかを言っていないとわかり、
バタバタと用意をしている
自分達の分も少し準備をしてから
家をでた。

飛行機で1時間
タクシーで30分

曽我屋診療所に到着した。
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