世界でいちばんのお兄ちゃん2







俺は、当時中学2年生だった






「うっせーんだよ!

失せろやぁあ!!」


パリンガタッ ガタッ



うちの家はしょっちゅう荒れていた

母親は、バツ3で

ようやく再婚した相手とも上手くいかなくて

精神的に来ていた



「幸祐。

悪いけど、どっか行っててくれる?」


そう母親は俺に言った

俺の母親は、

俺に辛いとこを見せないようにと

ずっと1人で我慢していた



父親が家を出る度、母親は泣いて

俺はその瞬間を何度も見ている


なにもできなくて、

俺が父親に手を出せば間違いなく

俺が殺されるって

自分を守ることしか出来なかった

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