好きって言わせるから。



これってもしかしたらあの時黒瀬くんが…



あの時のチクッとした痛み…かも…



「言えないの?」


「っ、これは…」


「言えないならいい。誰がつけたかだいたい分かってるし。もういいよ言わなくて」




この時の叶斗、すごく怒っていた。




きっと私がすぐに言わなかったから…




いうのを躊躇ったから…





その日から叶斗は怒っていて、なんとなく態度がいつもより素っ気なかった───。


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