好きって言わせるから。



「ていうかさ。そっちも約束破ったよね? 


キスマークなんかつけてさ、何がしたいの? 


そっちがその気ならこっちも守るつもりないから。お前に心桜を奪われてたまるか」




次々と冷たい言葉を吐き出した後に不機嫌な声で「行くぞ」と叶斗に引っ張られ保健室をでる。




「待って叶斗…っ」




歩幅が大きく歩くスピードが速い叶斗に足が痛い私はついていくのに精一杯。





スピードを落として止まれば近くの空き教室へと足を踏み込む。




どうしてここに入ったのだろうなんて思ってるのは束の間ですぐに叶斗に壁へと詰め寄られる。




「心桜って危機感とかないの?」


「へ…」




叶斗の声を聞くだけでも怒ってるのは分かっていて。



ぶつかり合う視線からもそれを感じられる。


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