好きって言わせるから。

また叶斗に勘違いされるなんて嫌だった。



でも黒瀬くんに怒る気力なんか起きない。



ただ悲しいという気持ちが大きかった。



叶斗との溝が大きくなってく気がしただけだった……。




「仲直りできるのはお前の行動次第だよ。俺は機会を作ってあげただけ」


「っ、」




何をいってるのだろうか…



私をここに呼んで叶斗のことも呼んだのは協力だって言いたいの…？



「追いかければ？　瀬名のこと。俺に言ったみたいに叶斗じゃないと嫌だって言って来いよ」



「っ…」



「誤解されたままでいいの？」



っ、そんなのやだ。



黒瀬くんに言われなくても追いかけるよ。



だって叶斗に勘違いされたまま幼なじみを終わらせたくない。



このまま誤解が増えて叶斗と話せなくなるのも、幼なじみをやめるのも全部嫌だから…。