好きって言わせるから。



「っ、ごめんね黒瀬くん、」



最低だなんて言ったけど黒瀬くんなりに勇気づけてくれたから…背中を押してくれたから…


だから、



「ありがとう…っ」



そう言ってから私は教室をでて叶斗を追いかけた。




それにしてもどこ行ったんだろう…




叶斗があの場を去ってからそんなに時間はたってなかったはずなのに廊下に叶斗の姿はなかった。




もう帰っちゃったのかな…




窓の外を見ると今にも雨が降りそうなくらいの灰色の雲が空を覆っていた。




今の私の気持ちを表してるみたいにどんよりとしている。


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