好きって言わせるから。


一瞬お母さんの言葉を疑ってしまう。



だって叶斗が私にそんなこと言うなんて想像できないから…




「ふふっ、昨日会ったときに旅行のことも言ったら叶斗くん、なんていったと思う?」




どこか楽しそうに話すお母さん。



昨日、叶斗そんな会話したことなんか一言も言ってなかった。



「なんて言ったの…?」


「知りたい…?」



もったいぶるようにその先を言おうとしないお母さん。



こくりと頷けば……



「やっぱ教えないっ! 叶斗くんに聞いてみれば?」


「っ、お母さんの意地悪っ!」


「なんでよ~。これでも心桜の恋応援してるのよ?」



っ、ぜんぜん応援してるようには見えないのだけれど…

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