キミのことが好きすぎて
惹かれない理由が分からないくらいだ。
確かに、素っ気なく感じるのかもしれないけれど、あんなに優しさが溢れているのに。
「はいはい、結愛が好きなのは分かったから」
「むぅ〜、信じてないな......」
適当に返された気がする。
気の所為では無いだろうーー。
「そんな、会えなくて寂しくなっている結愛に、プチ情報がありまーす。聞きたい?」
キランと効果音が聞こえてきそうな程の紗奈ちゃんの声だ。
プチ情報ってなんだろう。
自信満々な紗奈ちゃんは勿体ぶるように言った。
そんなの、私の返事は決まっている。
「聞きたい!教えてくださいっ」
私は、ピシッと姿勢を正した。
「うふふ......では、可愛い結愛に教えましょうーー」
どんな情報なのか、ドキドキしながら、紗奈ちゃんの次の言葉を待つ。
紗奈ちゃんは、さっぱりした性格だけど、こういうノリの良いところも私は好きだ。
「こないだ行った駅前のケーキ屋さん覚えてる?」