キミのことが好きすぎて
プチ情報って言うから、嬉しいことだと思ったのに、上げて下げるなんて......。
「ちょっと、結愛。落ち込むのは早いから。さっきの話の流れ忘れたの?」
「ん?どういうこと?」
さっきの話?
どっちにしろ、私には彼氏なんか居ないのでケーキは食べれない。
夏休みでお金を使っちゃったから、今は金欠なのだ。
行きたいけれど、今行ってしまったら当分遊べなくなってしまう。
そんなの、嫌だ。
「結愛は、先輩に会いたいんだよね?」
改めて確認するように、紗奈ちゃんに聞かれた。
それは、もちろん会いたい。
私はコクリと頷く。
でも、用事もないのに、先輩に会いに行っても迷惑になるだけだ。
「なら、先輩を誘ってケーキ食べに行ってきなよ」
「でも、先輩は彼氏じゃないよ?」
もちろん、そうなってくれたら、私としては願ったりだけどーー。
「だから、彼氏の振りしてもらえばいいんだよ。結愛は先輩に会えるし、ケーキも食べれる。一石二鳥じゃない?」