キミのことが好きすぎて
今度は唐揚げだけでなく、ちゃんとご飯や他のおかずも入っている。
「ふふふっ」
どんな反応をしてくれるのか、楽しみだ。
私はウキウキな気分のまま学校に向かった。
近づくにつれて、同じ制服の人が増えていく。
私と一緒で上からコートを着ているけれど、この辺の学校で、似た制服のところは無いから、スカートやズボンだけでも判断できた。
そして、少し前に見慣れた後ろ姿を見つける。
ーーあの姿はっ。私が見間違えるはずもない。確信を持って言える。
私はその後ろ姿目掛けて、走り出した。
もちろん、人の間を縫って歩くので、そんなに早くはないけれど......。
「ゆ、う、ま、先輩っ!」
追いついた私は、そのまま先輩の前に回り込んで視界に入るように振り返った。
「おはようございますっ」
もちろん、満面の笑みだ。
学校に着く前から会えるなんて、今日はツイてる。なんていい日だーー。
ニコニコと見上げているのに、悠真先輩からの反応は無い。