キミのことが好きすぎて
噂になるほど目立ってしまうなんて、恥ずかしすぎて隠れてしまいたい。
視線に耐えられなくなった私は、注目の的になっているのに、まだぼーっとしている悠真先輩を置いて、一目散に教室まで逃げたのだった。
***
朝の出来事以外は、淡々と時間が過ぎていく。
始業式では、校長先生の長い話があり、宿題を提出してーー、現在はホームルーム中だ。
担任の先生が、明日の日程など連絡を話している中で、私はこっそりスマホを机の下で出した。
開くのは、“ゆーま”と書かれたトーク画面だ。
せっかく朝会えたのだから、その時に言えばよかったのに、耐えきれなくて逃げ出してしまったのだから、仕方がない。
せっかく持ってきたのだ。
お弁当を食べてもらいたい。
でも、どこにしようか......。
悠真先輩の教室に行ってもいいけれど、先輩達に見られて、囲まれながら食べるのは、私が少しやりにくい。