キミのことが好きすぎて


近くなのは知っていても、家までは知らなかったはずだから......。


お母さんには、お弁当を2つ作った時から、誰に渡すのかニヤニヤしながら聞かれていたけれど、私は友達にと誤魔化していた。


だけど、今回のであのお弁当は先輩に上げたと、勘のいいお母さんにはバレてしまった。


こういう手の話が大好きなお母さんには、バレたくなかったのだけれど、こうなってしまったからには仕方がない。



「彼氏......じゃない」


「じゃあ、結愛が好きなんだ?」



そう言われて、顔がカッと熱くなる。


どうして、そこまでわかってしまうのだ。

さすがお母さんと言うしかない。私は誤魔化せずに、コクンと頷く。



「まぁっ!」



一気にテンションのあがったお母さんは、私が病み上がりということを忘れているのだろう。


一気に質問責めにされた。



「いつから好きなの?」


「どんな人?同い年?」



ウキウキなお母さんのテンションについていけない。

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