キミのことが好きすぎて
学校を出て数分、スキップは疲れたので、私は悠真先輩の前を先導して普通に歩きながら、駅前のケーキ屋さんを目指していた。
もちろん行先は、今言ったら引き返されるに決まってるので、間違っても口にはしない。
「それは、着いてからのお楽しみです」
「はぁ......気が重い」
ルンルンな私は、先輩がため息をついても気にしない事にして、鼻歌を歌いながら歩く。
そして、学校を出てから約10分ーー。
私達は目当てのケーキ屋さんの前に着いた。
「ここです」
「......」
カップル無料のキャンペーンをしているからか、店内はカップルだらけだ。
幸い、平日で学校が終わって直ぐに来たので、並んでいる人は居なかった。
「一応聞くけど、ここは......?」
「もちろんケーキ屋さんです!さぁ、入りましょう」
目の前に、タダで食べられるケーキが待っているのだ。早く行かないとーー。