キミのことが好きすぎて


悠真先輩に逃げられないようにーー。



「いらっしゃいませ〜何名様でしょうか?」


「2人です。キャンペーンのを食べに来ました!」



甘い匂いがする店内に入ると、可愛い店員さんが席まで案内してくれた。

ここは、スタッフも可愛い人ばかりだ。



「ふふっ。かしこまりました〜。記念としてケーキと一緒にお写真も撮らせて ていただいてるのですがよろしいでしょうか?」



わお、そんなこともしてるんだ。

これは、聞いていなかった。



「おい、記念ってーー」


「だ、大丈夫です!」



何も知らない悠真先輩がキャンペーンの内容を知ったら、カップルじゃないと言い出してしまうと思い、私は先輩の言葉を遮った。


ここまで来たのに、カップルじゃ無いならキャンペーン対象外です、なんて言われたらショックすぎる。



「それでは、ご注文が決まりましたらお呼びください」



店員さんは、そう言って席を離れていった。


それを見計らってから、悠真先輩が私のことをじっと睨んでくる。

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