キミのことが好きすぎて
時間はたっぷりある事だしーー、とりあえず、駅に向かおうとして歩き出した。
そして、ふと見たお店に、ある物が置いてあるのを見つけた。
「あっ......!」
ずっと欲しかったポーチが売っていた。
今話題になっているデザインで、すごく可愛いのだ。
前に来た時は在庫がなくて買えなかったから、いつか欲しいと思っていたけど、まさか、今出会えるとは......。
今買わないと、次いつ出会えるか分からない。
もしかしたら、直ぐに売り切れてしまうかもしれないしーー。
思い立ったら即行動の私は、先輩と一緒なことも忘れ、お店に向かって走り出した。
「ちょっ、おい!どこ行くんだ」
いきなりは走り出した私を見て、後ろから悠真先輩の声が聞こえた気がしたけれど、今の私はそれどころでは無い。
悠真先輩にはいつでも会えるけれど、これは、今しか買えないかもしれないのだから。
いくら悠真先輩の事が好きでも、これは譲れない。