キミのことが好きすぎて
私の事をバカって言ったけど、自分も補習に来てるじゃん!
そう思っていたら、つい声に出ていたらしい......。
「あなた、“あの”松木悠真に告白なんて勇気あるわね......」
呆れたように言ったのは、先輩の前に座っていた女子だ。
そして、2年生らしい。
ということはーー。
「先輩!あの先輩は、悠真先輩って言うんですか?」
「そ、そうだけど......」
私の勢いに圧倒されたらしい先輩は、引き気味に言った。
同じ学年なら、私の知らない事を知っているだろう。
そうか、松木悠真先輩かーー。
名前までかっこいいなんて、反則にも程がある。
ーー悠真先輩......。
無限に名前を呼びたい。
あの、低い声で返事をされたらどれだけ嬉しいのだろう。
もし、結愛って呼んでくれたら......。
考えただけでも、嬉しさでどうにかなってしまいそうだ。
「ねぇ、聞いてる?」
「ふぁい!」
やばい、聞いてなかった......。