キミのことが好きすぎて


時間的に、全ての競技が別の場所で同時進行で進められるため、他の競技を見学するのは難しいらしい。


だから、先輩の活躍する姿を見る為には、バスケにするしかないのだけれどーー。


既に決まって、黒板に書かれたメンバーを見ると、ほとんどがバスケの経験者か、スポーツ得意な子ばかりなので、私なんかが入って行ける気がしない。



「女子バスケあと1人なんだけど、誰かいませんか?」



やっぱり、あのメンバーの中に入るのは他の人も嫌なんだろう。

クラス委員がそう声をかけても、すぐに名乗りをあげる人は居なかった。

足を引っ張る未来しか想像できないし......。



「いいの結愛?他の人に決まっちゃうかもよ?別の競技だと、先輩に教えてもらうこと出来ないよ?」


「え?まって、紗奈ちゃんそれってーー」



どういう事?先輩に教えてもらう?

< 56 / 228 >

この作品をシェア

pagetop