キミのことが好きすぎて
そんな先輩を眺めている私は、真剣な目で、黙々と問題を解いている姿を見て、かっこいいと見惚れていた。
「こっち見てくれないかな......」
ーーあ、また声に出てしまった。
もしかして、聞かれた?
そう思ったけれど、悠真先輩は私の方を一切見る気配がない。
よかった。
聞こえなかったみたいだ。
ほっと一息ついて、私はプリントに戻った。
今日は、絶対に早く終わらせるんだから!
朝から、そう意気込んでいるので、昨日よりも進みは早い。
ーー答えが合っているとは、限らないけれど......。
まぁ、それは置いといて、昨日私が終わったのは悠真先輩が終わってから1時間以上が経っていた。
もちろん、先輩は帰ってしまったので話が出来なかったのだ。
だから、今日こそはと、私は必死に問題を解いてる。
最後の1枚ーーという所で、隣の席の先輩が立ち上がった。
やばい、このままでは逃げられてしまう。
「先輩、もう終わったんですか?早いですね」