彼は私の絵師なので!〜好きだから、渡さない〜
「まるで金曜日のおはようの主人公たちみたいだな……」
声をかけたいのにかけられない。そんなもどかしい想いに樹里はため息をつく。すると、「え〜い!焦ったい!!」と紗英に背中を押された。突然のことで樹里の体はバランスを崩してしまう。
「えっ!?ちょっと、紗英!?」
「樹里ちゃん、危ない!!」
床に樹里が体を打ち付ける前に、ふわりと樹里は誰かに抱き締められた。相手の身につけているシトラスの香水の香りが漂う。
「……大丈夫?」
近くにある零の顔に樹里は「ふぇっ!?ご、ごめんね!!」と慌てて零から離れた。抱き締められた体温が離れない。樹里は恥ずかしさから顔を赤くして俯いてしまう。
それを見て紗英がニヤニヤしていること、そして零が少し寂しそうにしていることを、樹里は知らなかった。
「ふあ〜……。眠い……」
数日後、大学の講義が終わってあくびをする樹里の頭を紗英がコツンと叩いた。
「あんた、講義中もずっとあくびしてたじゃない。夜遅くまであつ森の実況してたからでしょ」
声をかけたいのにかけられない。そんなもどかしい想いに樹里はため息をつく。すると、「え〜い!焦ったい!!」と紗英に背中を押された。突然のことで樹里の体はバランスを崩してしまう。
「えっ!?ちょっと、紗英!?」
「樹里ちゃん、危ない!!」
床に樹里が体を打ち付ける前に、ふわりと樹里は誰かに抱き締められた。相手の身につけているシトラスの香水の香りが漂う。
「……大丈夫?」
近くにある零の顔に樹里は「ふぇっ!?ご、ごめんね!!」と慌てて零から離れた。抱き締められた体温が離れない。樹里は恥ずかしさから顔を赤くして俯いてしまう。
それを見て紗英がニヤニヤしていること、そして零が少し寂しそうにしていることを、樹里は知らなかった。
「ふあ〜……。眠い……」
数日後、大学の講義が終わってあくびをする樹里の頭を紗英がコツンと叩いた。
「あんた、講義中もずっとあくびしてたじゃない。夜遅くまであつ森の実況してたからでしょ」