俺の彼女は魔法使い
そうして彼女はうつむいて黙ってしまう

どれだけの間が空いたかなんて、正確な時間は全く分からない

分からないくらい長い時間な気がした

そうして、口を開いたのは彼女の方が先だった


「あのさ、私っ――――」
「返事」


それをすぐに遮って、俺は続ける


「返事、家に帰ってもう少し考えてからにしてもらえないか?」


そう言う俺を彼女はまっすぐ見ている

最近こうやって彼女にまっすぐ見られえた覚えがなかったから、何だかドキッとしてしまう


「24日にさ、OKなら大学のツリーの前に来てよ」

「え?」

「断るなら来なくていいからさ」


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