俺の彼女は魔法使い
「揺れる!!観覧車が揺れるから!!!」

「は!?え、まさか……」

「高所恐怖症です……」

「先言って!!乗る前に言えって!!」


「だって……」と言う彼女は端っこの手すりにしがみついている

乗った時に端っこに寄ったきりだと思っていたが、その理由はそういう事だったのか


「ジェットコースターとかは大丈夫なんだよ?観覧車はなぜか無理なの!!なんか……倒れたらどうしようかと思って………」


その言葉に思わず吹き出してしまう

「わ、笑うなぁ~」と言う彼女は、いつもクールなキャラの彼女からは想像できない


「そっち、行く?」


俺が彼女の隣を指さして言うと、彼女は慌てて首を振る


「揺れるくらいなら、このままを維持して!!」


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