俺の彼女は魔法使い
「岩崎くん急いで!!」


俺が朝メシを食い終わると、彼女は手際よく食器を洗って、もう家を出る準備を済ませている

玄関でクツを履いて、洗い物をするためにさっきまで後ろで1つにまとめていた髪をほどいている

付き合い始めてどれぐらいが経っただろうか?

今が5月手前だから、約4ヶ月くらいだろうか

俺たちは本当に大学生だよな?ってくらい『清いお付き合い』というものをしている

それがどういったものかというと……


「岩崎くんってば!!チャイ語遅れるから!!」

「はいはい、そんな急がなくても、あの先生いつも遅れてくるじゃん」


俺の言葉に「でもぉ」と不安そうな表情を浮かべる彼女を見て、俺は席をようやく立つ

カチャリを小気味好い音とをさせて鍵を閉めて、俺たちは大学へと向かった


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