俺の彼女は魔法使い
目を覚ますと、そこは見慣れた俺の部屋

実家の自分の部屋という訳ではないのだけれど……

というのも、俺は高校からずっと叔母さん家で生活してる

別に複雑な家庭環境だから、というわけではない

ただたんに実家近くに行きたい学校もないし、大学もこっちからの方がまだ通いやすいから、こっちに住んでると言うだけだ

今日は1月1日、元旦

昨日、俺の部屋で何故か突然始まった酒盛りのせいで、頭が痛い

高校の仲間ばかり集まって、男だらけのカウントダウンをしたのだ

むさ苦しい上に、2日酔いというのは情けなくなってくる

あの日から、彼女とはまだ1度も会っていない

結局、俺も彼女もバイトだの何だので予定が埋まっていて、メールと電話で話した程度だ


「あら、翔ちゃん起きたのぉ?」


ベッドに寝そべっている俺の耳に聞こえてきたのは、彼女の声……

でもなければ、叔母さんでもない

浪人学生、秀哉のだみ声だ



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