俺の彼女は魔法使い
振り返ると、紙袋を持った彼女がキョトンとしている


「……何か突然帰っちまった」

「な、何で!?」

「……何でだろう」


とりあえず分からない事にしておく

というか「何か、気遣われて帰って行った」とは何となく言いにくい


「どうしよっか……」


そう呟く彼女に「ほんと、どうしよっか」と尋ね返す


「ほんとに……この大判焼き………」


え、そっち!?

ジーっと自分の持つ紙袋を見つめながら呟く彼女を見ながら、心の中でツッコミを入れつつ、笑いをこらえる


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