俺の彼女は魔法使い

あれから数十分後、我が家のリビングには彼女がいた

俺の隣でカチコチに固まりながら、叔母さんの質問に必死で答えている

どうしてこうなったのかというと、話は数分前、学校を出て「これからどうする？」と話していた時にさかのぼる


「あれ？翔太？」


前方からやって来たのは、岩崎広子さんこと俺の叔母さん


「今日は晩は家なの？って、あらヤダ」


マズイと思った時には、時すでに遅し……


「隣の方は…」


そこまで普通のトーン、普通の音量で話してたくせに「彼女？」とそこだけは俺にだけ聞こえる声で尋ねる

その上、何やら企んでいそうなトーン

俺の答えなんて、さらさら聞く気もなく、叔母さんの興味は既に彼女へと移っている


「ねぇ、家に寄っていかない？」


その言葉に彼女は反射神経のごとく「は、はい……」と答えてしまったのだ