俺の彼女は魔法使い
「お先です」


ダボダボの俺のジャージを折って着ながら、彼女は浴室から出てきた

俺と身長差は10数㎝だろうか?

上は袖を折り、下も裾を折り……

こういう姿が“イイ”と思ってしまうのは、やっぱり俺がオッサン化してるのだろうか?

そんな彼女は、まだ少し乾ききっていない髪を後ろでまとめて、亮太の隣りに腰をおろす


「俺フロ入ってくる」


誰に言うでもなくそう言うと、俺はリビングを出て脱衣所へと向かった

なんだかんだで、俺が1番最後にフロに入る事になってしまったのは、ノリだろうか?

脱衣所で衣服を脱ぐと、浴室に入りシャワーで軽く汗を流して、湯船に浸かる


「極楽~♪」


浴槽にもたれながら、お湯の温かさに喜びを感じる

とりあえずこのひと時に、叔母さんが彼女に無茶を言っていない事を祈りつつ、この安堵に浸ってみる


< 195 / 284 >

この作品をシェア

pagetop