俺の彼女は魔法使い
「スースー………」


そんな事を心の中で叫んでいる俺の耳に入ってきた信じられない音に、溜息をつく

かろうじて動かす事の出来る首を動かして、彼女の方を見ると、あの無防備な顔で彼女は寝ていた


「マジで……」


自分の呟いた声だけが、深夜の俺の部屋に響く

本当にあるんだなぁ、生殺しの状態って……


「しょう…た……くん」


いったいどんな夢を見ているのか

こうやってこの至近距離で寝言で自分の名前を呼ばれると、赤面してしまう

今夜は眠れそうにないなぁと思いながら、時計の針が時を刻む音を俺は静かに聞いた


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