俺の彼女は魔法使い
そう言いながら扉を開けると、薄暗い中にロウソクの光だけが静かに輝いている

中には誰もいなく、どうやら貸し切り状態のよう


「きれー」


そう彼女は呟きながら、中へと進んでいく

その後を俺はゆっくりとついて行く

最初はバージンロードをゆっくり進んでいた彼女だが、ふと何か思いついたように祭壇の方へと足早に歩いて行った


「岩崎くん、岩崎くん」


数段ある祭壇前の階段を上がって、彼女は俺を手招きしている

適当な場所にスキー板とストックを置くと、俺は彼女の方へと歩いて行った

彼女の横に並ぶと、彼女は嬉しそうににこにこしている


「今日は何月何日でしょう?」


彼女は上目づかいに俺にそう尋ねると、俺の答えを待っている


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