俺の彼女は魔法使い
「えへへ、けっこー悩んだんだよ~」



俺の方を見つめて言うんじゃなくて、ステンドグラスの方を見てそう言うのが彼女らしい

その仕草に苦笑しながら「ありがとう」と言うと、彼女はこちらをチラリと見た


「まぁ……こんな綺麗な場所に連れてきてもらっちゃった事に比べたら、劣っちゃう気もするけど」


この時間帯は素直じゃないパターンらしい

こういう時は苛めると面白い反応が返ってくる


「じゃあ、もう1つプレゼントくれませんか?」


唐突に投げられた質問に、彼女は驚いて俺の方を振り返った

瞼をパチパチさせている

クエスチョンマークが頭上に飛び回っているのが見えるようだ

そんな彼女の耳元に口を近づけて、静かに囁いてみる


「キスしても良い?」


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