俺の彼女は魔法使い
「そりゃ、俺だって彼女を俺でいっぱいにしてやりてぇよ!でも、彼女の顔見てたらそんな事出来ないの!!」


何の反応もない慶太を訝しく思って、チラリと隣のベッドを見る

そうすると、慶太は感心したような表情で俺を見ていた


「お前……」

「な、何だよ?」

「お前本気なんだなぁ~ってかバカなくらい純だなぁ~」


褒められんのか、バカにされてんのか……

本気……か………

確かに自分でも驚くくらいに、今回の俺は純な気がした

あれだけ、彼女に振り回されているのに、それさえも愛おしく思う

自分の唇を指で触れて今日の事を思い出しながら、俺はゆっくりと眠りに落ちていった

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