俺の彼女は魔法使い

「柏木辰哉　28歳。某大学の社会学部、メディアコースを卒業後、アメリカへ。今年若くして助教授候補としてこの大学に招待され、只今ジャーナリズム論の講師であると」


「どっからそう言う情報を集めてくるんだよ」という俺の呟きに、慶太は「俺の情報網なめんなよ♪」と返す

メディア史の1番後ろの席

まぁそれなりに少しくらいしゃべっていても大丈夫そうな席に、俺と慶太と佳奈は座っていた


「大学の教授がカッコよくなければないほど、新しい講師ってのは情報が回りやすいんだよ♪特に女の間で」


そう言いながらケータイを閉じると、慶太はニヤリと笑った


「確かにねぇ～柏木って名前、私も聞いたことあるかも」


そう言いながら、佳奈は慶太の隣で退屈そうにレジュメをペラペラめくっている


「カッコいいって噂で」


そう付け足して、佳奈は俺を見てニヤッと笑った