俺の彼女は魔法使い
彼女にしては珍しすぎる

授業をサボるなんてありえない!!

真面目に前の方で授業を受ける彼女なのにだよ!?

もう混乱やら何やらで、訳が分からない


「ってか、佳奈。何で陽菜ちゃんのファーストキスの相手の事なんて知ってんだよ?」


冷静に慶太がそう尋ねると、佳奈は大した事ないといった風にその質問に答えた


「あぁ、旅行の時に話してたのよ。『辰にい』って呼んでたし、たぶんビンゴだと思うわよ」

「それ、詳しく聞かせてやったら?翔太の大ピンチなわけだし……」

「聞かない方が良い事もあるわよ?どうする??」


佳奈が俺にそう尋ねる

少し考えてから、俺は「いい」と答えた


「止しとくよ。過去がどうこうなんて、俺に言えた立場じゃねぇよ」


そうだ、俺にだって付き合った人くらいいる

今更自分の過去の事を持ち出されても、俺なら困るだけだ

それなら今の方が大切だから……

きっと彼女も――――


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