俺の彼女は魔法使い
「辰哉くん、もう単位は取れてるし、教授のススメもあって明後日からアメリカに留学するのよ?」


頭が困惑して、真っ白になる中、玄関から聞きなれた声が陽菜の耳に届いた


「お邪魔しまーす。お袋ここにいますよね?」


辰哉がそのままリビングを通り抜け、陽菜たちのもとにやってくる

陽菜と辰哉の目があって一瞬時が止まったような感覚が流れる

それを振り払って、陽菜は何も言わずに辰哉の横を通り抜けると、2階の自分の部屋へと駆け上がった


「ちょっと、辰哉!あんた陽菜ちゃんに何も言ってないの!?」

「?……っお袋、まさかあの事!?」


慌てて陽菜の後を追いかけて、辰哉は2階の一室の前で立ち止まる


「ヒヨコ……」

「………ヒヨコって呼ばないでよ」




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