俺の彼女は魔法使い
陽菜は胸がえぐられた気がした

こんなにも胸が痛む事があるなんて、知らなかった


「妹なんて思えるわけない!俺は……1度だって………!!」


そう言って辰哉は無理やり陽菜の顔を両手で自分の方に向けさせた


「俺はな。陽菜、俺はお前が好きだ。1度だって妹なんて思った事もない」


そう言って辰哉は陽菜の頬の涙を拭うと、陽菜の唇に自分の唇を重ねた


『何?何が起こっているの??』


混乱が混乱を呼ぶ

私は一体何をされているの?


「っ…やっ!!」


そう声に出して、陽菜は辰哉を拒絶した

突き離した辰哉の表情に、陽菜の心がチクリと痛んだ


「……悪かった」

そう小さく言うと、辰哉は陽菜の部屋を後にした


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