好きなんだから仕方ない。
どんな形の愛があっても思うだけなら許される。だから同性でも愛し合えるし、種族が違っても恋ができる。年の差だって関係ないから家族は愛し合えているんだって。
種類は違っても愛である事には変わりない。だからこの気持ちも幻想なんかじゃないと思いたいじゃないか。どんな形でも本当の愛である事に変わりはないんだって願いたいじゃないか。

「エイミア様ー。エイミア様は誰かいるのですか?夫にしたい思い人」

「俺知ってるよ!エイミアちゃんの好きな人!でも教えねー!」

「私も知ってる!でも教えなーい!」

カナケトはエイミア様の所へ戻ると恋はしていないのかと問いかけた。聞きたくはないが思い人を聞ける良い機会。そう思ったのだが、先に残った子供が口を開いた。エイミア様も教えてほしくないのか口許に指を立てて秘密にするよう、慌てた様子でお願いしている。
エイミア様の思い人が誰かなんて考えた事あっただろうか。
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