好きなんだから仕方ない。
自分の恋心が叶うか叶わないかというのは気にしていたけれど、エイミア様の思い人がどこの誰なのかなんて考えなかったかもしれない。でも、あり得る話なんだよな。
今までは地位がどうのとか、二人の間だけを見て叶うかどうかと悩んでいた。でも、例え二人の間だけを見て叶う可能性が高かったとしてもエイミア様が他の人を愛してしまっていたら可能性は下がってしまうんだよな。

「静かにしろ!何でお前らはそんなに呑気なんだ・・・っ!そもそもお前がどうかしているんだ!エイミア!記憶が戻ったのならこれから自分がしなくちゃいけない事も分かっているんだろう!」

「分かってる!・・・分かってる」

「説明して頂けますか」

パルドメールさんの怒りにまた触れてしまった。言葉通り、二人の間に入ると苦虫を噛んだような表情で奥歯を噛んでいた。
どうしてエイミア様を責めるのか。騒がしくしていたのは子供たちとカナケトでエイミア様はどちらかと言えば止めていた側なのに。
< 127 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop