好きなんだから仕方ない。
彼女は深呼吸を一度すると説明し直してくれた。この世界を作っている神の寿命が近く、次の後継者を決めるために残っている魔女の血が流れている者を集めているという事。その中に自分も入っているという事。神のいる、神の住み処という所には余計な物を持ち込む事がないよう魂しか受け入れられないという事。そのために心臓が止まってしまう事。パルドメールさんは先に神の住み処へ行っていたが来るのが遅いと心配した神の計らいで迎えに来ただけと言う事も。

「寿命が尽きるまで待っては頂けないのですか?」

「待てん。本来なら十年前に済ませていた事なんだ。なのにお前が魔界の使いに選ばれたせいで手出し出来なかった。お前らを見ているだけでも腹立たしいと言うのにもうエイミアに関わらないでくれ」

「そんな言い方・・・!確かに皆は魔界の使いに選ばれたけれど私を守ってパルドメールと会わせてくれたんだよ?理由はどうであれ、それが変えられない事実だって分かってるでしょう?」
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